八王子市長に石森氏 現市政継承が支持される

2012.1.23 21:35 産経
 任期満了に伴う東京都八王子市長選(22日投票)は23日開票され、いずれも無所属新人で元都議の石森孝志氏(54)=自民推薦=が、元市議、両角穣氏(49)=みんなの党推薦=と、元東京土建労組支部書記、峯岸益生氏(63)=共産推薦=を下し、初当選した。

 3期務め引退する黒須隆一市長の路線継承か刷新かが最大の争点だったが、現市長の後継者の石森氏が勝利した。

 市議を3期務めた後、都議2期目だった石森氏は、現市長の後継指名を受け出馬。市議会の多数や自民党衆院議員らの応援を受け、「黒須市政のいいところを受け継ぎつつ地域経済の発展を目指す」と訴えた。

 「古い市政からの転換」を説いた両角氏は昨年末、「反石森」勢力の候補者一本化で支持を拡大。峯岸氏は「大規模開発路線からの転換」を訴えたが、いずれも及ばなかった。

 新市政では、相次ぐ国の機関の立川などへの移転、JR八王子駅ビルの「そごう八王子店」の撤退などで失われた中心市街地のにぎわいを、どうやって取り戻すかが大きな課題となる。石森氏は、JR駅前のペデストリアンデッキの改修、京王八王子駅との間にある都有地を活用した再開発などを掲げ、「都から権限が移譲される中核市への移行も視野に入れる」としている。