機動隊員、平田容疑者に気付かず=まず本部出頭も「署に行け」−警視庁

 目黒公証役場事務長仮谷清志さん=当時(68)=の監禁致死事件で逮捕されたオウム真理教元幹部平田信容疑者(46)が、警視庁丸の内署に出頭する約15分前に警視庁本部を訪れたものの、警戒中の機動隊員が気付かず、同署に行くよう指示していたことが2日、分かった。
 平田容疑者が再び逃走した恐れもあり、同庁警備部は「経緯を聞き、対応に問題がなかったか調べる」としている。
 捜査関係者によると、平田容疑者は昨年12月31日午後11時35分ごろ、1人で警視庁本部を訪れ、庁舎前で警戒中の機動隊員に「特別手配の平田信です。出頭しに来ました」と申し出た。しかし、機動隊員は風体が手配書と違うためいたずらと思い、「近くにある丸の内署か交番に行くように」と指示したという。
 平田容疑者は「分かりました」と言い、約650メートル離れた丸の内署方向に歩いて向かった。(2012/01/02-23:38)時事