11年前 まずは首から固まった

幻滅と同時に苦難が訪れる。その前も大学や入社そして転職でも崖上から谷底をのぞくような気分だったが、その影響は身体でも脳や神経あるいは胃腸にあらわれた。ミレニアムの激動のあとは首だった。ちょうど11年前に、比喩ではなくほんとうに首が回らなくなった。整形外科にいくと老化による頚骨の変形だと言われた。首の牽引治療は対症療法のように思えた。しかも肩の痛みを忘れるほど何度も繰り返す逆境で、首や肩の固さは奥深く背中に広がっていた。昨年の夏の激痛で再び思い出した身体の変調。小さいころからの姿勢の悪さも確かにあるだろう。ようやく1年半で完治の気配が見えてきた。それにしてもこの固さの解れ具合をどう言葉にしたらよいのか。一進一退。いや、まとめすぎだ。かつて柔らかだった記憶を取り戻すとても複雑な道のりを