村山温泉かたくりの湯

正午に歩き始めた。狭山湖の堤をのぼり本籍の水面を眺め秩父連山をみやる。とても天気が良い。湖畔に「村山山口貯水池管理事務所」というプレートあり。多摩湖狭山湖の間でふたつの地区をつなぐ道を行く。暑くなってコートを脱ぐ。1時間少しで武蔵村山市横田に着く。郷土資料館で、この地がいくつかの谷戸を起源とする村から構成されていることを知る。中藤と横田、三ツ木、岸。丘陵(やま)から台地(はら)へと書いてある。里山は住むための生活の山、奥山は仕事のために行く山だという。かつて湖もなく大きな二つの谷間をもつ狭山丘陵は、森の恵みの多い住みやすい里山だった。それから谷戸での田畑の経営の時代。さらに江戸時代に新田開発。小平村小川や国分寺村中藤へ。狭山は村山と同じ意味だそうだから先に出来たのを狭山貯水池と呼んでもおかしくなかった。しかし横田あたりからトンネルを掘って水を引いた湖はやはり村山貯水池だ。小さなころ東村山に住んでいて、多摩湖町があるから不思議に思っていなかったが、湖面はほとんどが東大和市である。地名からいえばもうひとつが山口貯水池となる。愛称を多摩の川に対して狭山の丘と対にしたのも見事である。かたくりの湯はとてもよかった。露天風呂でのんびりと脚をマッサージする。食堂で生ビールと正月うどん。また来てみたい。市役所前からバス。