三軒茶屋で蒙を啓く

毎年恒例の大学時代の仲間の飲み会。秋津で東村山の地酒を買って、三軒茶屋の映像制作業の女性のマンションへ。娘さんと新しい連れ合い。久しぶりの放送局チーフディレクターと奥さんに、大手新聞社の政治部論説委員と政治思想史の大学教授のふたり。その会話がとてもよかった。いささか攻撃的な気分で政治を見ていたが、彼らの会話を聞いて蒙を啓く思いがした。なぜ日本に緑の党がないのかとか小沢一郎は超サヨクだとか。銀座の古美術商や、大学教授の奥さんと娘さん、それから新聞社の美術展企画責任者の女性と娘さん。酒飲みたちが次々集う。帰りに古美術商と政治記者を酒場李白に案内する。ワインイベントをしていた知り合いの有名女性サイトの担当者にもへべれけ状態で紹介。翌昼ゆっくり起きて三軒茶屋の中古本屋で買ったドナルドキーンの自叙伝「このひとすじにつながりて」を読むと、1961年秋に吉田健一三島由紀夫の「鉢の木会」で連歌を巻いているのだとか。でも酔っぱらって作家のくせにまともな内容にならなかったと楽しそうに書いている。芭蕉からひとすじ文雅のサロンに我らもぜひつながりたい。