節目の6・11

3・11震災からちょうど三月。つまり9・11まで三月のきょうは、私にとっては引っ越しから六月の節目である。正確に言うと12・11に駒場を引き払い翌日から椿峰の住まいで寝食を続けている。四季それぞれの記憶として心に刻まれている11日。いま眼前には、細かい雨に濡れ風に時おり枝を揺らす緑葉の茂った雑木林がある。ありがたいことに硬直していた身体は回復の見通しがつき、ふしぎなことに不安だった仕事も方向を見極められた。各地の商工会や高校の同窓会などで人脈を広げつつある。試験勉強は進んでいないが文学研究には多くの手掛を得ている。