新潟県知事「ストレステスト気休めでしかない」

新潟県泉田裕彦知事は26日、海江田万里経済産業相と会談後に記者団に対し、全国の原発に対する原発の安全性を評価するストレステスト(耐性検査)について「やらないよりはやった方がいいというレベル。福島第1原発事故の検証が終わっておらず、これを考慮に入れないのなら気休めでしかない」として、原発再稼働の条件にはならないとの考えを示した。 政府はストレステストの1次評価を定期検査中の原発再開の条件としたい考えだが、泉田知事はテストを通過したとしても再稼働は「もちろん関係ない」と明言。国が明確に情報開示し、福島第1原発事故の検証が行われない限り「安全確認ができないのに再開はありえない」とした。 新潟県東京電力柏崎刈羽原発は、平成19年の中越沖地震の影響で2〜4号機が停止している。1、7号機も年内に点検に入る。 また、西日本の電力不足に対し東京電力から電力融通が行われる可能性が取り沙汰されていることについては「(東日本に)電力使用制限令をかけたままの電力融通はありえない」とした。海江田経産相は「心配されるようなことにはならないと思う」と応じたという。 泉田知事は、全国知事会を代表し経産相と会談。福島第1原発事故の収束や放射性物質拡散を止めること、原発立地周辺自治体に対しても原発対策の財政措置をとることなどの要望を申し入れた。(産経 2011.7.26 15:05)