IMF 米日とも財政健全化を

7月27日 13時49分 NHK
IMF国際通貨基金のラガルド専務理事は26日、ニューヨークで講演し、アメリカに対し、連邦債務の上限の一刻も早い引き上げと財政健全化を求めるとともに、日本に対しても財政赤字の削減を進めるよう促しました。
IMFのラガルド専務理事は、まずアメリカが債務不履行に陥るのを避けるため、連邦債務の上限を引き上げなければならない期限が残り1週間を切ったことを受けて、「期限は刻一刻と迫っており、直ちに解決が必要なことは明らかだ」と述べて、上限を迅速に引き上げるよう求めました。そのうえで、「アメリカの財政への打撃は世界全体に深刻な影響を及ぼしかねない。財政健全化を速やかに進めることが必要だ」として、政府・議会が巨額の財政赤字の削減に取り組むよう訴えました。また、ラガルド専務理事は高い水準の公的債務を抱える日本についても言及し、「より野心的な対応策が必要だ」として、財政再建を進めるよう促しました。一方、深刻な財政危機に陥ったギリシャへの追加支援を決めたユーロ圏の緊急首脳会議の合意について、「合意は金融市場に歓迎されているものの市場が再び混乱する可能性もあり、合意は速やかに実行されなければならない」として、ヨーロッパの信用不安の広がりを抑えるためには速やかな行動が必要だとの認識を強調しました。