辞任問題で涙=海江田経産相、国会で

 海江田万里経済産業相は29日の衆院経済産業委員会で、閣僚辞任をめぐるやりとり中に、言葉を詰まらせ、涙を見せる場面があった。質問に立った自民党赤沢亮正氏が、海江田経産相が辞意を示唆する一方で辞任時期を明言しないことに対し「大臣の価値を落としている」と責め立てると、経産相は「自分の価値はどうでもいい。自分の価値は…」と感極まった表情を見せた。
 赤沢氏は「いつ辞めるかはっきり言え」「ずっと大臣を続けるのか。菅直人首相とそっくりだ」と執拗(しつよう)に批判。これに対して経産相は「出処進退は自分で決める」と繰り返すのが精いっぱい。
 審議中の原子力損害賠償支援機構法案と再生エネルギー特別措置法案の成立後の辞任を示唆していることを踏まえ、経産相は「やることをやるために、こらえてください。お願いします。頼みます」と赤沢氏に深々と頭を下げた。
 経産相は同日、主要閣僚として出席を求められていた、エネルギー・環境会議と東日本大震災復興対策本部をともに欠席した。(2011/07/29-23:29 時事)