モンデ酒造、ワイン充てんの新設備で缶入り増産へ

2011/7/29 18:36 (2011/7/30 15:12更新) 日経

 ワイン製造のモンデ酒造(山梨県笛吹市、飯島達成社長)は、8月から本社工場内にワイン充てんの新設備を稼働させる。設備投資額は3億7000万円。屋外で手軽に飲める容量の小さいアルミ製缶入りワインの品ぞろえを強化するのに伴い、外部企業に委託していた充てん作業を内製化し、取引先への適時生産と迅速な配送を徹底する。

 新設備は瓶入りワインの充てんからスタート。9月から瓶と缶双方の充てんに広げる。設備はワインタンクと、瓶と缶の洗浄、充てんして殺菌した後の加熱・冷却、ラベルの添付、梱包などのラインで構成する。瓶入り(720ミリリットル)で1分間に最大40本、缶入り(300ミリリットル)で同150本を充てんする。

 同社は設備を缶入りワインの事業強化に役立てる。2008年から東日本旅客鉄道JR東日本)の車内販売を中心に白と赤の2種類を投入。2種類で月産2万本と売れ行きが好調なため、8月からは量販店とコンビニエンスストア向けに新製品2種類を販売する。9月以降も商品アイテムを拡大する考え。

 外部企業の充てん能力は今回の新設備より上回っているという。だが、量販店やコンビニとの取引を強化するには、小ロットでも随時生産し配送する体制が求められるため、その前提となる充てん設備を設けることにしたとしている。