ニューアカとソーシャルメディア

80年代にはニューアカがブームだった。人によってはニューアカデミズムではなくニュージャーナリズムだと評価した。学校や図書館や本屋で先生の声あるいは著者の文章で学識にできるだけじかに触れることが学問にとって大事だったのを、出版や新聞や放送が知識を雑誌あるいは番組の形で膨大に発行した。知識のメディアとしてたくさんの有名人が生まれた。そしてインフォメーションテクノロジー俗にいうIT革命、さらに続くネットの革命。メール、フォーラム、メルマガ、メーリングリスト、ホームページ、ウェブサイト、ブログ。知識は情報にかわり、雑誌の形式は検索にとってかわった。現実世界とつながりを失ったたくさんの無用の情報。そして今年。ソーシャルメディアなのかフェイスブック革命なのかスマートフォン革命なのか。メディアはまた大きくかわった。もういちど人が注目される。もっとも友達の間でされるクチコミだ。学問でも知識でもない。手紙や文章で投稿するのではなく情報をシェアするのだ。なんとも詩と真実から遠く離れたことだろうか。