渋谷川の演歌と奥多摩の神社

土曜の夜は李白のイベント。音楽評論家の北中さんが演歌の歴史を語る。発端は川上音二郎。しかし話のスジは、どうやら浪曲に流れ込む日本の豊かな語りの伝統。これに洋楽が入ってきて、様々な端唄から民謡などが再生されて。60年代後半に確立する演歌は、ニューミュージックもジャズも取り込んでいく。サブリナさんの歌声もすばらしい。ラテンなまりの「リンゴ追分」と、きれいな和訳の「小舟」は60年のボサノバ名曲。翌日曜は昼に奥多摩芭蕉にあやかってむかし道へ。奥氷川神社よりは愛宕山。ふたつの川の合流点として成立した氷川村。この地を治めた将門の末裔といわれる三田氏の羽黒権現は反対側の急斜面。廃線の鉄路が道と並行する。目的地は白髭神社。ここは巨岩祭祀跡だった。一帯を境というのも興味深い。多摩川が岩盤を貫いている。白髭大神は猿田彦神ともいわれる。もえぎ橋を渡って温泉につかりビールを飲んだ。