酒肆李白三周年祝賀之詩

渋谷川の酒場は三人の女性が迎える。私は当然六時に一番乗り。気分転換に神田で買った六冊の古書のうち中国神仙古典集を店主に捧ぐ。あとは露伴全集の小説が三冊と芭蕉俳諧評釈上下巻。しばらく他の客はサラリーマン二人のみ。カウンターで白ワインを飲みながら将進酒之詩をよむ。八時を過ぎて何杯飲んだかわからなくなるころ次々と常連客がやってくる。御家騒動の渦中にある昔いた会社の社員なども六名それぞれで来て人事局長からは仕事の話。やはり元社員が三人と店次長会後の元同僚男女組。十時を過ぎると店内はごった返す。帰りの電車が気になった時に近所の夫妻が到着した。桜色のコートの先輩をビジネスの師匠に紹介する。