真夏の昼のコーヒー

あまりの暑さに頭が働かない。お湯を沸かしてキリマンジャロベースの濃いコーヒーを淹れる。牛乳も脇においてのんびり昼のコーヒー。おもえば四半世紀前に駒場珈琲店でも何をするでもなく濃いコーヒーを飲んでいた。酔いどれ舟というランボーの詩からとった名前。あの頃はどのような人生が先にあるか予想もついていなかった。いや今も同じ。途方に暮れている。でも李白という名の行きつけの酒場ができ、先人たちがこの世に残していった詩を味わう人生の喜びも知った。