外遊より一体改革のつじ説法だ…首相、月内にも

 野田首相は12日、消費税率引き上げを柱とする社会保障・税一体改革の必要性を広く国民に訴えるため、月内にも全国行脚を始める意向を固めた。

 週末を中心に各地で街頭演説などを行う。このため、1月下旬にスイスで予定されているダボス会議への出席は見送る。

 一体改革では、安住財務相財務省政務三役が21日から、消費増税に理解を求める全国行脚をスタートさせる。しかし、一体改革は政権の最重要課題であるため、首相自ら呼びかける必要があると判断した。首相は周辺に「どこにでも行くつもりだ」と述べ、街頭演説などで消費増税の必要性を訴えることに強い意欲を示している。

 また、政府は近く内閣官房に「一体改革広報室」(仮称)を新設する。同広報室は全国行脚の日程調整や、一体改革のPR活動などに当たる。消費税導入時には、当時の竹下首相が1988〜89年に全国各地で遊説を繰り広げた経緯がある。

(2012年1月13日11時14分 読売新聞)