区長会議出席の橋下市長「革命記念日だ」
2012年01月14日 朝日
大阪市の橋下徹市長は13日、24行政区の区長が集まる「区長会議」に就任後初めて出席した。橋下市長は「いままでは市役所が区役所を動かしてきたが、区長が本局を動かすという壮大なる挑戦に突入する。今日はまさに区政運営の革命記念日だ」と語りかけた。
橋下市長は今春から、公募で選んだ区長を市長に次ぐポストに引き上げ、住民サービスに関わる権限を移譲していく考え。公募には現在、全国から1295人が応募しており、現職区長も24人のうち18人が応募している。
橋下市長はこの日「(新区長には)区政について決定権と責任を持ってもらう」と述べ、新たな区長権限の内容を説明。学校選択制の導入や保育所待機児童ゼロに向けた制度設計をはじめ、子どもに対する性犯罪の防止、防災計画の策定と推進、イベントの立案などを挙げ、意識変革を求めた。
一方、24人の区長は日頃の取り組みを説明した。筋原章博・大正区長は「区役所に(区長と書いた)たすきを掛けて立っていたら、どこに意見を言ったらいいか分からなかったという住民から、直接声が届くようになった」。高橋英樹・住吉区長も「出前区長として、子育てサークルやボランティアサークルなどに出かけ意見を聞くようにしている」と報告した。
橋下氏は、「遠慮はいらない。自分の存在をアピールしてほしい。僕と勝負。革命的に、いままでの発想を取り除いてください」とエールを送った。
■新区長に与えられる権限■
◇学校選択制
区民の意見を聞く場を設け、意見集約する
◇小規模校の統廃合
教育委員会と連携して区長が決定
◇子ども青少年対策
待機児童対策や幼稚園民営化などを区の実情に応じて進める
◇危機管理機能
自主防災組織の立ち上げや要援護者支援の計画・実施
◇赤バスの存廃
運賃100円のコミュニティーバスの存廃判断を区長にゆだねる
◇未利用地の処分
区民要望などを考慮して区長が決定