オリンパス 監査役5人提訴へ

1月17日 11時38分 NHK
オリンパスは、巨額の損失隠しの問題で会社が設けた「責任調査委員会」が、取締役に続いて新たに歴代の監査役5人についても責任があるとする調査結果をまとめたと発表しました。オリンパスはこの5人に対し17日、損害賠償を求める訴えを起こす方針です。
オリンパスは、1000億円を超える巨額の損失隠しの問題で、外部の弁護士による「責任調査委員会」を設けて歴代の経営陣らの責任を追及し、すでに菊川剛前社長ら19人の取締役に、36億円余りを上限に損害賠償を求める訴えを起こしています。オリンパスは17日、「調査委員会」がさらに現職の監査役3人と元の監査役2人についても、損失隠しに関わる不正を見過ごすなどの責任があり、会社に83億円余りの損害を与えたとする調査結果をまとめたと発表しました。これを受けてオリンパスは、この5人に対し、17日、損害賠償を求める訴えを東京地方裁判所に起こす方針です。一方、「調査委員会」は、オリンパスの監査を担当した2つの監査法人については、会計上、不自然な点があれば不正のおそれも視野に入れて慎重に確認すべきだと指摘したうえで、いずれも監査が不十分だったとまでは言えず、不正を見抜けなかったことについて責任は認められないとしています。オリンパスでは、一連の調査結果について、高山修一社長が18日に記者会見して説明することにしています。