2011-10-23から1日間の記事一覧

安東次男の俳句鑑賞から

収録句は、井泉水を除いて編者(安東)が選んだ。俳句のようにとりわけ短い詩形の作品は、一息に読めなければ効果は半減しよう。やむをえず、原作にはないルビをおびただしく振る結果となったが、かえってそれが句の印象を弱めないかと怖れる。とくにルビ活…

観世寿夫の世阿弥論から

…この若い演者の場合は、稽古の方法を間違えたばかりに、能の役者として最も重要な要素が欠落してしまったので、それは世阿弥の言い方をすれば、幽玄な芸風をうちたてることに失敗してしまったということになろう。 世阿弥が理想とした能とは、一言でいって…

竹橋、神田、渋谷。

雨があがって午後、竹橋にイケムラレイコをみにいく。良いものもあるのだが回顧展にはパワー不足。不満の残るなかで神保町を歩いたら時おりワゴンに気になる本。最終的には二冊。安東次男がほぼ鑑賞を書く「日本の詩歌19 飯田蛇笏 水原秋桜子 山口誓子 中…