ものごと・事物

事はひとことでは差異化であって天空あるいは時機の意味であり、物は逆に同一化であって大地あるいは存在の場面といえる。詩は天から忽然と降りてくるし、話はその土地で際限なく湧いてくる。ことなる、ことわり、ことごとく、に対して、ものうし、もののあはれ、ものものしい。それを詞が明らかにし、名がそれを保つ。精神は事の変化を好み、心身は者の持続を喜ぶ。